学部2015年度(一橋大学)現代労働組合論(連合寄附講義)シラバス
現代労働組合論(連合寄附講義)
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社会・基礎 夏期・月曜日4時限 2単位
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■授業概要
労働団体の第一線で活躍する人たちを毎回ゲスト講師として招き、労働組合が果たしている役割や抱えている問題、さらにはさまざまな労働問題について話していただき、その話をもとに、企業経営者の観点とは異なる観点から、日本社会や企業のあり方や労働者の「働き方」について考えます。
■学部・学年の指定
履修ルール上の指定内容については必ずルールブックおよびガイドブックの該当箇所を確認して下さい。
■授業の目的・到達目標と方法
非正規雇用の拡大と労働市場のより一層の流動化によって、日本における「働き方」は大きく変わろうとしています。そうした中で、労働組合は何を考え、何をしているのか、何ができて何ができないのか、それは何故なのかについて、さまざまな立場で労働組合に関わっている人たちの話を聞きながら、考えていきます。 「働くこと」に関わるさまざまな問題についての関心と理解を深めることを目的とします。まずゲスト講師に自らの経験に基づいて70分ほど話していただき、その後20分ほど質疑応答を行うというかたちで授業を進めます。
■授業の内容・計画
4/13 【オリエンテーション】 一橋大学 教員
4/20 【開講の辞】連合寄付講座で一橋大生に学んでほしいこと 南雲弘行・教育文化協会理事長
"労働運動・労働組合とは何か〜「働くということ」を考える"
4/27 "今、働く現場で何が起きているのか〜若者を取り巻く雇用の現状と労働組合の役割" 村上陽子・連合非正規労働センター総合局長
5/6 【自主研究日】
5/11 公正な賃金制度の確立にむけた取り組み 芳野友子・JUKI労働組合中央執行委員長
5/18 労働時間の短縮にむけた取り組み 石井隆之・NECグループ連合・日本電気労働組合中央執行委員長
5/25 仕事と生活の両立にむけた取り組み 大長俊介・生保労連中央書記長
6/1 "非正規労働者の処遇改善にむけた取り組み〜労働組合をつくる" 野角裕美子・自治労組織拡大局長
6/8 "雇用と生活を守る取り組み〜企業再編における労働組合の対応" 後藤一宏・KDDI労働組合中央執行委員長
6/15 "グローバル時代における労働CSRの取り組み〜「グローバル枠組み協定」締結を事例に" 新妻健治・イオングループ労連会長
6/22 「働くということと労働組合」−その現代的意義を考える 高木郁朗・日本女子大学名誉教授
6/29 "すべての働く者の生活底上げ、格差是正をめざして〜春季生活闘争の取り組みを中心に" 須田孝・連合総合労働局長
7/6 "公正なワークルール確立をめざして〜雇用・労働政策の取り組みを中心に" 新谷信幸・連合総合労働局長
7/13 教員まとめ 一橋大学教員
7/20 "修了講義
「働くことを軸とする安心社会」の実現にむけて" 神津里季生・連合事務局長
■テキスト・参考文献
特定のテキストは用いません。
■成績評価の方法
授業アンケート(出席点):(11回x2点=)22点+(最終回のみ)8点=30点
中間レポート:20点
期末レポート:50点
■成績評価基準の内容
上記の成績評価の方法により採点し、合計点が70点以上をC、60点以上をD、60点未満をF(不合格)とする。
合計点が70点以上の者の中で優れた者をB、特に優れた者をAとする。
■受講生に対するメッセージ
わが国における労働組合組織率の低落傾向が指摘されてから長いが、それでも労働組合ナショナルセンターの連合は、わが国のフォーマルな組織として最大の組織人員を誇る存在です。その連合の労働運動や労使関係の最前線で活躍されている多くのリーダーから直にお話が聴ける貴重な機会です。多くの学生の受講を希望します。
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