単著・編著
論文
その他
研究助成

学部
大学院

 学部2022年度(一橋大学)現代労働組合論(連合寄附講義)シラバス


現代労働組合論(連合寄附講義) 
社会・基礎  春夏期・月曜日4時限 2単位

■授業概要
労働団体の第一線で活躍する人たちを毎回ゲスト講師として招き、労働組合が果たしている役割や抱えている問題、さらにはさまざまな労働問題について話していただき、その話をもとに、企業経営者の観点とは異なる観点から、日本社会や企業のあり方や労働者の「働き方」について考えます。

■学部・学年の指定
学部2年以上 履修ルール上の指定内容については必ずルールブックおよびガイドブックの該当箇所を確認して下さい。

■授業の目的・到達目標と方法
非正規雇用の拡大と労働市場のより一層の流動化によって、日本における「働き方」は大きく変わろうとしています。そうした中で、労働組合は何を考え、何をしているのか、何ができて何ができないのか、それは何故なのかについて、さまざまな立場で労働組合に関わっている人たちの話を聞きながら、考えていきます。「働くこと」に関わるさまざまな問題についての関心と理解を深めることを目的とします。

■授業の内容・計画
授業の定刻(月曜日15:15)までにGoogle Classroom(クラスコード:manabaに掲載)に動画をアップします。その際に用いる資料はmanabaにアップします。2回目の講義以降(初回は不要)、授業当日の16:00〜翌日12:00(正午)にmanabaの「現代労働組合論」のコースを開き、講義の感想・質問などをアンケート欄に書いて登録してください。これを感想の提出点および質問の内容点として成績評価の対象とします。アンケートは受付日時が厳格に制限されていますので、ご注意ください。主な質問に対してはゲスト講師から解答をいただき、次々回の授業までにはmanabaに掲載します。

【各回の予定】
1.開講の辞、オリエンテーション、労働組合の基礎知識(相原康伸・教育文化協会理事長ほか)
2.働く人を守る―ワークルールと労働組合(山根木晴久・連合副事務局長)
3.職場における労働組合の役割(高須玲衣・NTT労働組合中央本部交渉政策部)
4.労働組合の組織化―パート・有期契約労働者等の処遇改善に向けた取り組み(杉澤辰始・UAゼンセン流通部門執行役員)
5.中小企業における労働組合の取り組み−魅力ある職場づくりと経営危機への対応(川野英樹・JAM副書記長)
6.教員の働き方改革に向けた取り組み―労働条件の改善と子どものゆたかな学びに向けて(丹野久・日本教職員組合)
7.仕事と生活の両立にむけた取り組み(田中祥平・生保労連中央副書記長)
8.労働者自主福祉運動の取り組み(南部美智代・中央労福協事務局長)
9.ILOを中心とした国際労働運動の取り組み(郷野晶子・ILO理事)
10.「働くということと労働組合」―その今日的役割を考える(林大樹・一橋大学客員教授)
11.すべての働く者のために@―賃金に関する取り組み(仁平章・連合総合政策推進局長)
12.すべての働く者のためにA―雇用労働法制に関する取り組み(村上陽子・連合副事務局長)
13.教員まとめ(中北浩爾・一橋大学教授)
14.修了講義−労働運動・労働組合とは何かー「働くということ」を考える(芳野友子・連合会長)


■テキスト・参考文献
特定のテキストは用いません。

■成績評価の方法
成績評価の方法
出席点:30%
質問点:20%
期末レポート:50%
以上のウェイトで100点満点で採点する。
出席点・質問点の基準、期末レポートについては、初回に指示するとともに、manabaに文書をアップします。



■受講生に対するメッセージ
わが国における労働組合組織率の低落傾向が指摘されてから長いが、それでも労働組合のナショナルセンターの連合(日本労働組合総連合会)は、わが国のフォーマルな組織として最大の組織人員を誇る存在です。その連合の労働運動や労使関係の最前線で活躍されている多くのリーダーから直にお話が聴ける貴重な機会です。多くの学生の受講を希望します。